笑う。ということ。

あれは、確か 小学校低学年の頃。

 

その日は、給食にシチューと、コッペパン

出た。

私は、あまりパンが好きではなかった。

同時に出てくる

牛乳1パックでは、飲み込みにくくて

完食するのが苦痛だったのだ。

 

 

 

そんな時、私は閃いた。

 

パンの真ん中の柔らかいところをくり抜いて、

中にシチューを入れて食べたら、

食べやすくなる!

 

 

私は早速やってみた。

 

周りの友人は、私が何をするのか

不思議そうに こちらを眺めている。

 

食べた瞬間    

 

 

美味しい!!

 

 

周りの友人は、私を見て笑った。

 

 

その時、

「人を笑わせるって楽しい!」

と感じた。

 

特別、周りを笑わせたくて

やったことではなかった。

 

でも、人が笑顔になる瞬間が、

私の喜びとなった時であった。

 

 

 

思春期には、鏡を見ながら

笑顔の練習をした。

私は自分の顔に 

コンプレックスがあるからだ。

三白眼に、下がった口角。

無意識でいれば、無愛想極まりない。

それをカバーする為に、

楽しい時は 大袈裟に笑う。

 

 

目の前にいない誰かのことを思う時、

思い出すのは、決まって笑顔のその人だ。

 

誰かが、私を思い出す時に

私の笑った顔を 思い出して欲しい。

 

笑顔を見て、不快になる人はいない。

あるとすれば、相手に心からの笑顔を

見せていない時だろう。

 

「笑う門には福来たる」

幸せになるために

幸せにするために

 

笑顔はきっと 一番 人同士が

通じ合えるものだと思っている。